哲学堂公園で、桜・お花見・シンジラレン!

東京で久々の桜の季節。桜と聞いて真っ先に頭に浮かぶのは、私の場合、中野区の「哲学堂公園」です。
桜の見られる好きな場所はいくつかありますが、哲学堂が一番好きかと聞かれたら、そうというわけではない気もするし、ま、自宅から近くて手軽という理由が大きいのですが、東京標準レベルの桜は、間違いなく見られる場所だと思います。
桜の多い東京では、通勤途中でもイヤというほど桜は見られるわけですが、やはり、桜を見るのが目的で一度は出かけたくなるこの季節。
ということで4月の初め、哲学堂の桜を見にでかけたのでした。

西武新宿線の新井薬師前駅で下車し、沼袋方面へ少し歩くと中野通りにぶつかり、

この踏切を中心に約2kmの桜並木が続きます。
右方面へ進めば哲学堂公園ですが、まずは左へ。

少し行くと小学校があり、その前の歩道橋の上が桜を見る特等席です。

この歩道橋を渡る人のほぼ全員がしばし立ち止まり、ここからの桜のトンネルを眺めて行きます。

歩道橋上は桜の枝が直ぐ近くまで枝を伸ばし、

アップの写真を撮る人も多いのです。
暫くの時間、この景色を堪能し、いよいよ哲学堂へ向かいます。

哲学堂までの道程もこのような桜のトンネルが続きますが、北海道の街中ではまず見ることの出来ない景色。
やはり、枝を車道に伸ばす桜は、雪の季節を考えると、北国の街路樹としては不向きなので仕方ありません。

歩道にかかる桜のアーチをくぐると、哲学堂公園に到着です。

ここ哲学堂公園は、公園のHPによれば、「明治37年に哲学者で東洋大学の創始者、故・井上円了博士によって精神修養の場として創立された、哲学世界を視覚的に表現し、哲学や社会教育の場として整備された全国に例を見ない個性的な公園」で、私も子供の頃から親しんできた場所です。

公園内はそんなに広くはありませんが、あちこちに桜の木があり、ゆっくりと散策をしながら花見を楽しむことが出来ます。

哲理門(てつりもん)をくぐり、写真の宇宙館の他、四聖堂、六賢台などの古建築物の立ち並ぶ、時空岡(じくうこう)と呼ばれる中央の広場は花見客で賑わっていましたが、

その奥の道を進み、

菖蒲池の方まで行くと、静かな雰囲気で桜が楽しめます。
久々の哲学堂でしたが、昔と雰囲気は変わらず、「やっぱり哲学堂はいいなぁ。」と懐かしい気分に浸りながらの花見でした。

園内を一周し、下田橋口から駅方面へ戻ろうと思い、通りがかったのが、哲学堂の中では団体の花見客が集まる場所として最も賑わう宴会エリア、その名も「さくらの広場」です。

満開の土曜日とあって、かなりの人出です。有名観光地というわけではないのに、何と言っても北海道とは人の密度が違います。
私は元々、宴会型花見は好きではなく、そういうのを見かけるたびに、人がウジャウジャの中で花見して何が楽しいのかと思います。
でもまあ、それぞれに楽しみ方はあるのですから、それはそれでいいだろうと、いつになく優しい気持ちで眺めていたところ、

「あれっ?!!」
「煙が?」
前の記事に書いたように、東京では花見では火を使っての焼肉などはしないのが常識です。
「なんで?」と思いつつ、目を凝らして良く見ると、

「うわ~、信じられん! 焼肉やっとる!!」

それも、煙が充満するくらい、あちこちで!

鍋を温める程度ならまだしも、

こんな大きいの持ち込んで、モクモクさせちゃダメでしょ!
「北海道じゃないんだから!!」
公園内は火気の使用は禁止のハズなのにと思い、こういう状況を見過ごすことができない性格なので、管理事務所に戻り職員の方に聞いてみたところ、建物のある、中央の時空岡などのエリアはダメですが、さくらの広場は、大きな火を使わなければ「黙認してます。」とのこと。

「以前はそうじゃなかったですよね。あそこで火を使ってるなんて見たことないですけど。」と問えば、
女性職員が、「私はこの近くに住んでいるけど、もう4、5年前からずっとそうですよ。」と、「黙認」のくせに悪びれる様子もなく、さも、それが当然のように答えます。
4、5年前からそうだろうがなんだろうが、そういう言い方は、すでに黙認じゃなくて「容認」になっていませんか?
その女性職員は慣れてしまい、本来ダメなことという意識が薄れ、8年前の感覚のままの「浦島太郎」な私だけがそう思うのでしょう。
そりゃあ私だって、何でもカンでもルールだマナーだとうるさいことを言うわけではないのですが、もし「黙認」なら、それはそれで、広場に監視員を配置するなど、それなりの対応をするべきだと思うのです。
とは言え、そもそも、何で「哲学堂」で焼肉花見をさせる必要があるのでしょうか?
哲学堂は本来そういう場所じゃないのだから、区民に媚びる必要なんてないと思う。

以前は確かに東京では、「花見に焼肉」は一般的ではなかったと思います。でも、「まあいいじゃないか」と、昔から守られてきた常識がなし崩しにされていく、昨今のゆるゆるな風潮でこうなったのでしょう。
きっと、東京のアチコチで、こういった光景は普通になっているのでしょうね。
頭の固い人間、古くさい人間だと思われようが、「日本最後の頑固親父」を目指す私としては望むところ。やっぱり花見に焼肉は邪道だと言いたい。
それなのに、「北海道ではそれが許される」と思うのは、長い冬に耐えてきた人たちだけの特権だと思うから。
前の記事にマンボウさんがくれたコメント
>皆で集まって春を祝う・・・。
>気持ちは良くわかるなぁ。
>で、そんな場面にはやっぱりジンギスカンが似合うと思う。
そういうことなのです。
ただ騒ぎたいだけの花見に、そんなことが許されてたまるか!

というわけで、久々の東京の桜だったのに、何だか、やるせない気分をひきずったまま、哲学堂公園を後にしたのでした。
何を見ても北海道を思い出す日々ですが、まさか哲学堂でとは、思ってもみませんでした。
ホントにもう、 そういう思い出し方はしなくていいから!
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なんて思っていたら、桜も散った4月17日。

朝起きると、窓の外は雪!
何でも、東京のこの雪は、雪が降った日の最も遅い記録に、41年ぶりに並んだのだとか。
4月に雪なんて。

ホントにもう…。
「北海道じゃないんだから!!」
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(2010年04月初旬のある日)
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この記事へのコメント
GWでさえ 桜の開花が
間に合わない寒さ
東京でも 雪が降るんだから
当たり前っちゃ~
あたりまえなんですけど・・・
北海道だって
寒いのはもう嫌ですよ~
ここ数年はGWに満開になっていたから、今年は春の来るのがいつもに増して待ち遠しいでしょうね。
東京も寒いらしくて(THE・人ごと)、みんな「寒い、寒い」と言っていましたが、「な~に言っちゃってんの。雪が降るわけじゃあるまいし。」なんて思っていたら、本当に降ってビックリでした。
札幌の天気も良くなってきたみたいですし、それこそ、桜が咲こうが咲くまいが、円山公園でモクモクしちゃってる光景が目に浮かびます。
昨日ね、丸井の横通ったら
桜咲いてたー。。
やっと咲いたよー!!
咲かないで夏になるかと思ったけど
咲いたわー。。。
考えてみたら私って桜の木の下で
肉焼いたことないんだった。
道産子なのにぃ…。
GWはかきいれ時で忙しかったからだねー。
ニュースとかで寒いのに外で食べるの見てて、
みんなつわものだなーって思ってました。
明日、いも植えだよー。
春の天候が荒れた分作業が押せ押せになってて
ちゃぼたん、ヒエ~~~ってなってましたぁ…。
そうですか、ようやく桜咲いたんですね。
円山公園の火気使用期間も延長されたし、これで、ようやく本当の春になりますね。
GWが仕事の人は、それこそ、「バーロー、花見なんかしてられっかよ!」って感じなんでしょうね。でも、春が来て嬉しいのはみんな同じですから。
本州も天候不順で、農家の方は何かと大変みたいです。自然相手の仕事は本当に大変ですね。これ以上、eruさんが雨を降ら…以下自主規制。